
平成23年12月6日午後1時から総務省の自治財政局の方々と、個別課題についてヒアリングを行なった。
衆議院議員小原舞事務所の亀本氏にセッティングをお世話頂き、約2時間余り事前に通知しておいた、私の質問に関し回答と意見交換を行なった。
今回の東京での国会対策委員会の合間をみて日程調整をお願いし、実現した。
私の質問は
1. 公営企業会計において、長期借入金が資本の部に入っているが、その考え方は?
2. 地方自治体の財政指標の中でも、経常収支比率や将来負担比率がそれぞれ、85%以下が健全
、350%を超えれば健全化計画の提出が義務付けられているが、その判断根拠は何か?
2. 第三セクター債の利用に関して
3. 国と地方の負債が1000兆円に達しようとしているが、今後の対応は
の4点であった。
確かに、4番目の質問は総務省と言うより、財務省の方が適切であったので、当日は質問項目からはずし、3点に関して質問した。
1. 公営企業会計において、長期借入金が資本の部に入っているが、その考え方は?
まず、企業会計の長期借入金の取扱であるが、平成25年からは負債勘定に振り返る法改正を行なう予定と言うことであった。それ以外にも、退職金の引当金処理も行なうなど、民間のB/Sに大きく近づいたものになると言う説明であった。
それはそれで、より現実的なB/Sになると思うが、問題はそうなった時の特に自治体立病院のB/Sである。それでなくても全国の自治体立病院の経営内容が悪化している。過去、何回も救済手段と健全化に向けての計画の見直しが行なわれてきた。それにも関わらず、全国の自治体立病院の6割は赤字経営に至っている。福知山市民病院は異例といえる。
これは、私のドクター論文のきっかけになった部分で、イギリスのNHS(National Health Service)のPFIによる民間活力の導入とも関係する。
少し話しは横にそれるが、私の論文の導入部分で詳しく述べているように、現在の自治体立病院の経営はどこも苦しい。しかし、戦後の国主導で進められてきた地方の自治体病院の多くが、その耐震性や建物の劣化によって、建替え時期が到来している。
しかし、地方財政の状況からみて、地方財政はそのニーズに対応できる状況でない。ならば、どうするか?ここで、民間の活力の導入により病院の建替えと、その運営も含んだPFIの導入過程論の展開に取り組んだ訳である。イギリスのPFIは当時かなり進んでいて、単にハード事業だけに止まらず、ソフト事業も取り込んだSPCによるPFI事業が進んでいた。
現在それはPFIからPPPへと進化してきているが、当時としては、高知県の高知医療センター、近江八幡市民病院の2件だけだった。
私の研究の方は、その後進んでいないが、私の論文がその後多くの研究者に引用されている様子を見るにつけ、やっておいて良かったと思っている。
http://www.ps.ritsumei.ac.jp/assoc/policy_science/
導入部分については上記へアクセス後、政策科学9巻2号の掲載論文を参照下さい。
いずれにしても、自治体の病院経営は苦しい。そこへ、今回の企業会計の民間化が進めば、財務諸表で債務超過になるところもでてくるのではないか?昨日、亀岡市の住宅公社の破産手続き開始の記事があった。アメリカでは、破産法のチャプターナインに自治体の破産手続きについて書かれている。
日本の場合は、自治体の関係団体の借入については、債務保証をしているので、関係団体の破産になれば、全て自治体がかぶる事になる。亀岡市の破産処理に、市は債務保証をしていなかったのだろうか?関心のあるところである。
いずれにしても、企業会計が民間会計に近づくことは、それだけ透明性が確保できる事になり、経営内容の公開につながることには違いない。
今後の、動向を見守りたい。